2015 特別編


世田谷カレー屋「志み津」の「うんこカレー」を制す!再びの巻
(2015.11.29掲載)


世田谷のカレー専門店「志み津」。日本初の本格”うんこ”味のカレーを出すお店である。「金閣寺見物と富士山登山、1度やっても2度やるはアホー!」と良く言わるが、さて、ここカレー専門店「志み津」に2度も来店するのもアホーなのか?

そのアホーがここにいる!今日はそぼ降る雨の11月25日、会社帰り。しっかりスーツを着たまま2度目の「志み津」来店。


強烈な”うんこ”臭が店内に充満しているとか、いざカレーを食べる前に”せんぶり茶”を克服しなければならないとか、洋服に一滴でもついてしまったら帰りの電車でとんでもない事になるとか、帰り際、店員さんからサービスで「ファブリーズ」を渡されるとか・・・枚挙にいとまがないここ「志み津」については以前にも報告済みである。

意を決してなぜ再来店?それは前回、「でっけぇの」を注文しなかったから。この「でっけぇの」を完食すると”特典”がもらえたからだ。「特典」、すごく魅力のある響きである。なのに、無難に”そこそこ”を注文してしまった。

1度しか無い人生、悔む思いは二度としたくないとリベンジを決意し、今回は仕事場から直行。小田急線千歳船橋の駅で降りて、2度目は迷うことなくお店のドアの前に立った。うんこカレー看板は表に出てはいなかったが、妙に静かすぎる地下への階段を下りてゆくと、ドアの足下に「OPEN」の木切れがあったのである。

安心した。



入り口に貼っている注意書きを今日もしっかり読んで中にはいると、他のお客さんは誰も居な〜い!独占貸し切り状態の店内。



このお店は店員さんは一人。カレールーが無くなるとバーになるという、カウンター10席程度の小さなお店。



行儀良く奥の椅子に座り、心の答えはもう一つなのに、メニューをもらってじっくり見舐めるふりをして「でっけぇの」を注文。



注文も終え、店員さんの「わかりました」の声を聞く頃には不思議と緊張もほぐれ、手持ち無沙汰にメニューをちゃんと見る余裕も出てきた。おやおや、裏にもメニューがあるではないですか。おおっと、耳慣れないビールがある。「尿瓶ビール」。尿瓶ビールとはこはいかに?恐らく、このお店でしか飲めないオリジナルビールであろう。



以下、店員さんとのやりとり。

「す、す、すいません。ここにある尿瓶ビールもお願いしていいですか?」
「お客さん、それだと1リットルですよ。2000円ですよ。注文入れて大丈夫ですか。」
「えっ?そうなの?600円って書いてますよ。」
「そっちは、フツーの缶ビールです。尿瓶ビールは1リットルです。」


なるほど、よく見るとそうだ。そう書いてある。それでもしらを切って、「えっ、そうなんですか?尿瓶ビールじゃなくて、ふつうの缶ビールですかぁ。残念!しょうがないですね」と小声で言うと、意気消沈した私の様子を見かねたからか、店員さんが粋な計らいを。

「わかりました、お客さん!尿瓶でお出ししましょう!」
「いいんですか?」

急に色めき立つ私。なんと、缶ビールを尿瓶に入れたバージョンで出してくれた。検尿用の紙コップに移して飲む。尿瓶がデキャンタとしてすごくフィットするのはなぜ?泡もリアル!器が違うだけでビールが二倍はおいしくなる!





さて、そうこうしているうちにカレー「でっけぇの」登場!!おおっと、前回の「そこそこ」よりも、遙かに幅広!そして分厚い!エッジに具をこさぎ付けてる演出は前回同様健在!





「では、はじめにせんぶり茶で口を清めてから食べてみてください。」と店員さん。空きっ腹のせんぶり茶は、猛烈な苦みとまずさで食道を焼き切り、胃酸と絶妙なハーモニーとなってお腹がゴロゴロするに至る。



店員さんとのやりとりは続く。

「お客さんはここは初めてですか?」
「じ、じ、実は・・・2回目です。
「そうですよね。そうじゃないかと思っていたんです。いつだったか、完食がやけに早かった方ですよね。」

(うんこ”カレーで、ちょっとほめられる私)

「そうなんですよ。前回「でっけいの」を食べなかったので後悔したんですよ。」
「そうでしたか。完食すれば、素敵な特典を差し上げますよ」

(うんこの話題で意気投合)

さすがに、持久力がものを言う「でっけぇの」。勢いで食べないとふとしたことで現実に引き戻される。おそらくバンジージャンプに似ているのだろう。勢いで飛ばないと、一瞬でもたじろぐともう飛べない。

「でっけぇの」も、勢いでかき込まないと手が止まり完食は無理。その点、尿瓶ビールを注文したのは正解だった。ビールとせんぶり茶で一気に胃の中に落とすことができたからだ。

ちなみに、空きっ腹のせんぶり茶は半ば罰ゲームに近いだろうが、うんこカレー食べながらのせんぶり茶は、まるでウーロン茶のようにマイルドになるのが不思議。



完食の証明として”特典”を授かった。その正体はオリジナルシールだった。







帰り時間近くになって、店側が用意したチェキのインスタント写真に完食のコメントを書いて専用ボードに貼ってもらうことになった。小学生の時に「皆勤賞」をもらった時以来の名誉だったということをここに記しておきたい。

引き替えに悲しいお知らせももらった。このお店は年内限定ということでオープンしたお店で、来年1月4日にバー共々、クローズするんだそう。既定路線とはいえ、悲しい限り。ただ、光明は、店員さん曰く、オーナーによると各地のイベントにこのうんこカレー店を出店することを考えているとのこと。

さらに、この味の火を消さないためにも本物のうんこカレーとしてレトルト商品化してくれるところを探しているとのこと。ほんとだろうか?ほんとうだったらうれしい。いや〜、心から応援したい。

スタンプカードに2個目のポイントをつけてもらった。ゴールまであと18ポイント。お店クローズまでおよそ1か月。完走できるのかぁ?手始めに、”でっけぇの”完食の猛者として本当にお店に写真が飾られているか、近々チェックにいかねば。





(後日譚)
このお店のオーナーはAV男優のシミケンさんだが、”でっけぇの”完食ポイント制覇の特典は、AV撮影現場見学ということが判明。



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